アパレル・ファッション業界 リスティング広告・集客の秘訣
  • Shoichi Furusawa

アパレル・ファッション業界 リスティング広告・集客の秘訣

最終更新: 6月30日


アパレル・ファッション リスティング広告・集客シナリオとアカウント設計


アパレル、ファッションのリスティング広告については、百貨店のECサイトを含め、数多くのブランドの広告運用に携わらせて頂いた。どの様な方針、思考で広告運用を実施すべきか、改めて小生の思考と共に整理し、以下に紹介する。


■アカウントの運用方針と設計 現在のGoogleは「無限∞」構成を推奨しているが、実際のところROASを考慮した運用を随時実施しているアパレル各社において、「無限∞」構想は難しいと考える。なぜなら、シーズンと共に内部要因(サイト内施策)、また外部要因も考慮すると、常に目標ROASで調整する運用は難しいと考える。 具体的に、内部要因では ・SALE訴求時期

・通常期 の時期がある。「SALE時期、通常期」×「春・夏・秋・冬」のシーズンが、売上金額に大きく影響する。 基本的な思考として、検索領域、かつブランドキーワードにおいては、目標ROAS運用や、目標CPA運用に頼らない運用が望ましいと考える。あくまでCPC(クリック単価)を考慮したブランドキーワードでの運用が必要と思われる。

以下、検索におけるキーワード、広告文の設定、運用方針の一例を紹介する。 ■キーワード アパレルECのリスティング広告において、キーワードは大きく3カテゴリに分けることができる BRAND(ブランドキーワード) CATEGORY(カテゴリキーワード) PRODUCT(プロダクトキーワード) BRAND×CATEGORY、BRAND×PRODUCTキーワードを1つのキャンペーンにまとめ、ECサイトの階層に応じて広告グループを設定する。 この際に、BRAND(単ワード=一語ワード)は検索回数に応じて、別キャンペーンに設定してもよいと思われる。 BRAND(単ワード=一語ワード)は、競合他社、提携各社(提携販売会社)の広告がない場合、広告を不要に配信しない方針も考えられる。 サーチコンソールとGoogle Adsのデータを合算させ、BRAND単ワードの配信を実施しないことも検討したい。 また、アパレルECの特徴として「福袋」「ノベルティ」などのシーズンに応じたキーワード構築、設計も必要だ。 キーワード設定を実装していない場合、動的検索広告等で、上記の検索語句に応じた広告が露出され、動的検索広告でのクリック単価が高騰する傾向になる。 シーズンに応じたキーワード設定や、運用方針を事前に定める必要があるだろう。 ■広告文 アカウントの運用方針と設計でも述べたことと重複するが、ノベルティ訴求時期、SALE告知訴求時期は、広告文を随時変更したい。 広告文の運用で随時ABテストを実施する必要があるが、 「タイトル1=タイトル先頭」のABテスト 「タイトル2=タイトル2番目」のABテスト など、変更している箇所でのABテストが望ましいと考える。 説明文でのABテストも考えられるが、総じてCTRやCVRに大きな差はなく、「タイトル1=タイトル先頭」のABテストが良いと考えらえる。 ABテストを実施することで、 ・通常期における広告文のベストは何か ・SALE期における広告文のベストは何か を繰り返し実施することができる。 一方でGoogleは「レスポンシブ検索広告」の機能を有しており、この機能を最大限活用して欲しいというGoogleの営業が多い状況だ。 上記、通常期、SALE期を考慮した場合、果たして「レスポンシブ検索広告」がベストと考えられるであろうか。 キーワードの項目で述べているが、各配信キーワードセグメント単位で「レスポンシブ検索広告」を活用する手段はあるだろう。しかし、配信データについて具体的なデータの取得が不可能となる。データを精緻に取得し判断する場合、小生の見解としては「通常の広告文のフォーマット」を活用した方が望ましいのではないか、と考える。 ■入札 キーワードセグメントを紹介したが、各キーワードセグメントで入札の運用方針は異なると考えらえる。 ・BRAND(ブランドキーワード)

原則、CPC=クリック単価を軸に「クリック数最大化」で良いと考えられる。ブランド検索ユーザーは、そもそもCVRの高いユーザー群だ。かつ、通常期、SALE期、またシーズンによりROASは大きく異なる。このROASは「売れ筋商品のあり、なし」でも大きく変わるだろう。 従って、ブランドを含む検索キーワードの運用方針は「いかにクリック単価を下げ」「上位表示させ」「露出率を維持できるか」の方針が良いと考える。 ・CATEGORY(カテゴリキーワード) PRODUCT(プロダクトキーワード)

一方で、ブランドを含まないキーワードでの入札はどうすればよいだろうか。この入札はROASや、CPA入札で良いと考えられる。 しかしながら単一アパレルECの場合、現実的にこのキーワードで配信し、ROASを考慮しながら、の運用は難しいと思う。 zozoや、amazon、大手アパレルECに勝てない場合が多いからだ。 このブランドキーワード以外の配信=新規ユーザーの集客=ブランド未認知層への配信を模索する際に、「新規ユーザー=ブランド未認知層」にどのようにアプローチをすればよいか、を考える方向性となる。 ■ディスプレイ,SNS広告 新規ユーザーへの訴求=ブランド未認知層 への広告露出 単一アパレルECにおいて、検索領域にてCATEGORY(カテゴリキーワード)、PRODUCT(プロダクトキーワード)でのCV最大化、CPA最適化を目指す運用は非常に難しい。 結論、ブランド未認知層 への広告露出、集客施策は、現段階ではInstagram、特にストーリーでの配信を推奨する。 また、ストーリーでの配信を実施する際には、 ・「SALE時期」→SALE訴求 ・「通常期」→ブランディング の内容で訴求していくことが望ましいだろう。 予算によっては、「SALE時期」にSALE訴求のみ実施してもよろしいかと思う。ブランディング予算の設定が難しい場合、またあくまでROAS思考で運用する場合は、 SALE時期のみ、Instagramにてストーリーを軸に、ブランド未認知層に配信する施策のみで問題ないと考える。 ■ディスプレイ,SNS広告 各種リターゲティングの設定 検索を軸に述べてきたが、リターゲティングの設定も重要だ。 ・「動的なのか、静的なのか」「どのようなユーザーに配信すべきか」 動的リターゲティングを実施すべきか、静的(静止画バナー)リターゲティングを実施すべきか、思考するケースがあるかと思うが、 アパレルECの場合、SALE訴求をイメージ広告で実施する必要性もあると考える。 小生の見解は以下だ。 ・フォーム到達ユーザー=かご入れユーザー には、動的リターゲティングで露出を強化し配信(※離脱日時を考慮した設計は、15日~30日など長期で良いと思う) ・商品詳細ページ到達ユーザー=SALE期、通常期ともに、静止画で訴求したい(※離脱日時を考慮し、露出の調整は必要) 上記を基本設定とて、配信ユーザー×クリエイティブ でABテストを実施できればと思う。 ※新規ユーザー向けの配信を極限までCPCを追求し集客し、リターゲティングではフォーム到達ユーザー=かご入れユーザー のみに配信する戦略も考えられる。 ■総括 単一アパレルECの場合は、どうしてもブランドキーワードに依存する運用になる。ディスプレイもリターゲティング中心の配信設計になるであろう。 新規ユーザーへの訴求=ブランド未認知層への配信設計も実施しつつ、リターゲティングも動的 or 静的のクリエイティブ、どのユーザーセグメントに配信すべきか 今一度、思考して頂くことを推奨する。 検索も、ディスプレイも、Googleの方針は、可能な限り簡素化したキャンペーン設計にて、データを集約し、機会学習を働かせて入札を自動化させることを推奨している。しかしながら、CV母数が少ない単一アパレルECの場合、ハガクレ構想→自動化→無限構想 の流れにのることが難しい、との見解を持っている。 また、ポストコロナ、アフターコロナの世界では「SALE」を実施せずに、より世界観、そのブランドのストーリーを重視したプロモーション展開も考えられる。この場合、リターゲティング配信と、非リターゲティングの配信設計も大きく異なってくるであろう。 新規ユーザー向けの配信ではCPCを追求し、リターゲティングでかご入れユーザー のみに配信する、この設計が多くなることも想定される。 (あくまで新規ユーザー向けのクリエティブでは、世界観、ストーリーを重視した配信を実施していくシナリオが考えられる。) 「すべてを媒体=メディアに任せる設定」ではなく、改めてキャンペーン構成を見直し、効率化を実現することができるかどうか、思考して頂きたいと願う。 ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。


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